ふじのくに交流会 於ホテルグランドパレス
菊薫る11月14日、夕刻から、今年も、ふじのくに交流会が開催された。
第一部『“ふじのくに”静岡の新たなる挑戦』では、まず、一段と精気あふれた川勝知事の県政報告、次いで静岡県補佐官(君塚栄治氏および東郷和彦氏)の講演があった。
知事の熱い想いを伝えることは難しいが、以下のような内容であったろうか。お二人の有能な補佐官をお迎えしている。富士山世界文化遺産登録に続き、静岡の茶草場農業遺産、南アルプスユネスコエコパーク、和食ユネスコ無形文化遺産が登録され、来年には韮山反射炉が「明治日本の産業革命遺産」としての登録を目指している。県の優秀な人材および日本一豊富な農産物、海産物は、「和食」文化に大いに貢献している。天竜川上流の山を崩した土を盛り、植林し自然を復活させる遊歩道を供えた津波災害対策の堤防を作り、山は住宅地とする。新東名高速道路は県内のより内陸に位置し、前倒しで開通しており津波災害を受けにくく、重要な交通網になるだろう。富士山空港は着々と利用者が増えており、オリンピックまでに空港の至近地に東海道新幹線駅を作りたい。等々、元気を頂く報告であったが、締めは「2016年のサミットは世界遺産の富士山と雄大な自然と豊富な食材の我が県に招致したい。“浜名湖サミット”、開催環境は整っている。」であった。
君塚氏は、東日本大震災の際に自衛隊の統合運用史上最大となる10万人規模からなる陸海空統合任務部隊の指揮官を務め、その後、陸上幕僚長に就任した。本年6月より、本県の危機管理担当補佐官に就いている。「大規模災害への責任ある備え~東日本大震災の教訓から~」と題し、自然災害の恐ろしさ、避けがたさ、自助・共助の組織化と現実化の重要さについて講演をされた。
東郷氏は、2002年外務省退官後、国内外の大学で研究を積まれ、教鞭をとられた後、2011年から、本県の危機管理担当補佐官に就いている。長年の外務省勤務・外交官の経験を踏まえ、「日本を取り巻く国際環境とふじのくに外交」と題し、国の外交の現状分析、県と多くの国との外交の中でも,モンゴル国との外交は国の外交と言っても良いほど素晴らしいこと、知事が提唱された「富国有徳」の県作り精神は、故小渕総理が賛同された、国の理想でもある素晴らしい精神であること等他について、講演をされた。
第二部は、県人会川合会長の乾杯の後、しずおか銘酒コーナー、ご当地グルメコーナー、静岡の食材を使った盛り沢山のホテル料理等を楽しみながらの歓談・交流となった。「もの作り・食の都」コーナーでの美味新種イチゴもやがて市販されるそうだ。
県人会会員も多数参加し、県人会ブースでは、会員増強に努めた。
故郷静岡に、益々、魅力と期待を憶えた秋の夕べであった。
(理事 中村アツコ)