静岡県西部に位置し、豊かな日照量を誇る三ヶ日町は、日本有数のミカン産地として有名。こちらで生産される「三ヶ日みかん」が、平成27年9月8日生鮮食品では初事例となる「機能性表示食品」として消費者庁に受理された。機能性表示の届出には、科学的根拠として製品による臨床試験または、製品や機能性関与成分に関する研究レビューが必要となる。
今回受理されたのは、ミカンの色素に含まれる成分「β-クリプトキサンチン」。骨代謝の働きを助けるため、骨の健康につながると報告されている。これは、三ヶ日町民約1,000人を対象とした「三ヶ日町研究」から明らかになった。三ヶ日町研究は2003年から農研機構果樹研究所と浜松医科大学が12年にわたって行なってきたもの。2014年には、β-クリプトキサンチンの入ったミカンジュースと入っていないミカンジュース、自分がどちらを飲んでいるのかわからない状態で1か月間飲み続け、血中成分を比較する研究も行なわれた。
また、これらの研究からβ-クリプトキサンチンとミカンの糖度には高い相関関係が認められ、ミカンの糖度が高いほどβ-クリプトキサンチンの含有量が多いこともわかってきた。β-クリプトキサンチンは、ほかの柑橘類や柿、マンゴーなどにも含まれるが、温州ミカンにとくに多く含まれている。適用摂取量は、ミカン1日3個。
機能性表示食品として「骨の健康に役立つβ-クリプトキサンチンが含まれています」のキャッチコピーを冠したパッケージで、昨年11月4日から販売されている。
ほかのミカン産地で同じ機能性表示を使おうと申請しているところもあるが、今期「機能性表示食品」としてミカンを販売できるのは三ヶ日みかんだけである。
三ヶ日みかんは例年、11月上旬から翌年4月ごろまでの販売となる。
三ヶ日町農業協同組合(JAみっかび)
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