オリエンタル酵母工業株式会社
取締役社長 中川真佐志
私は清水市(現静岡市)出身で、高校まで当地で過ごしました。現在は、オリエンタル酵母工業(株)の社長をしております。
当社は1929年に大日本麦酒(株)(現在のアサヒビールとサッポロビールの前身)と日清製粉(株)(現在の日清製粉グループ本社)が主な発起人となり設立されたわが国最初の製パン用イースト製造会社です。本社は東京都では2箇所しか現存しない一里塚(板橋区志村)から程近い所にあります。
また、事業所として6つの工場、9つの営業部、2つの研究所、グループ会社は海外も含め11社あります。現在は、(株)日清製粉グループ本社の事業会社として約50%の販売シェアを有するイーストや、フィリング類他の製菓・製パン用各種製品を製造・販売する食品部門と発酵技術・遺伝子改変技術を活用し、酵素・補酵素、抗原・抗体等の体外診断薬原料や酵母エキス等の培地を製造・販売するバイオ部門を2本柱に“人類の健康に寄与する企業”として事業展開しています。
また、日清製粉東酵(上海)有限公司(中国)、OYC-Americas(米国)、OYC-EU(オランダ)、OY-India(インド)等の子会社を通じ海外市場へも幅広くビジネス展開しています。
イーストは単細胞性の微生物で、電子顕微鏡でなければ見ることができません。何万とある菌種から目的にあった菌種を選別し、フラスコ内で純粋培養を行った後、大きな培養タンクに移し、年間数万トンのイーストを製造しております。製パン時のイーストの添加量は小麦粉10kgに対し200gと非常に少量ですが、イーストがしっかり発酵してくれないと美味しいパンが出来ないのは勿論のこと、全く膨らまないということも希にあります。イーストは皆さんの目に触れることは殆どありませんが、ないと困ってしまうニッチ製品であるとご理解していただけると思います。
また、「体外診断薬」という用語も皆さんには馴染みの無いものだと思います。皆さんが病院に行って血液検査をする時に使用するのが体外診断薬で当社はその原料となる酵素、補酵素、抗原、抗体等を製造・販売しています。これもまたお医者様が診断をする時に重要な判断材料の元となる重要なニッチ製品であるとご理解いただけると思います。
このように日頃気づかない、見えないけれど、皆さんの生活を陰から支えているユニークな企業です。当社のHPにはさらに詳しい会社情報が載っておりますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。県人会として人数を纏めていただければ工場見学(東京工場)も受け付けます。お問合せは、管理本部経営企画部までお願いします。
オリエンタル酵母工業株式会社
〒174-8505 東京都板橋区小豆沢3-6-10
TEL:03-3968-1111(代)
ホームページ: